モストグラフ

新しい呼吸機能検査です。

簡単に測定でき肺の硬さや気管支を含めた肺全体の抵抗を推測することができます。

要するに気管支喘息の治療効果の様子が簡単に目で見て予想がつきCOPDの程度(末梢の気管支の抵抗の不均一性)が予想できます。

検査方法は 被検者はマウスピースをくわえ普通の呼吸をするだけです。4~36Hzのパルス派が装置から繰り出され各々の周波での数値が解析され色分けして3Dで現されます。

当院で試行しております。
気道のアレルギー炎症を現す呼気一酸化窒素と合わせればかなり気道の様子がわかります。

★モストグラフに関して★


安静呼吸で呼吸抵抗などの総合的な抵抗指標(*)を短時間で測定
呼吸抵抗の周波数依存性を3Dカラーグラフィック表示
呼気、吸気の抵抗変化(呼吸周期依存性)の様子を3Dカラーグラフィック表示
オシレーション法(パルス、雑音)により0.25秒間隔で実時間測定
カラー表示により、被験者へのアピールが容易

※「総合的な抵抗指標」…正式には、呼吸インピーダンス(Zrs:Respiratory System Impedance)、及びその成分である呼吸抵抗(Rrs)と呼吸リアクタンス(Xrs)を指します。ここでRrsは気道抵抗や組織抵抗等の呼吸器系全体の粘性抵抗の和を表し、Xrsは呼吸器システムの弾力性や慣性に関わる指標です。本システムはRrsとXrsを別グラフとして表現しています。


健常者では、呼吸抵抗測定の際に用いるオシレーション波(単一正弦波)の周波数を変えても、呼吸抵抗値はあまり変化しません。ところが慢性閉塞性疾患患者で測定した場合には、呼吸抵抗が高くなっていく現象がみられます。これをMostGraphでは複数の周波数成分からなるパルス波、雑音波を用いてリアルタイムでこの周波数依存性を測定しています。周波数依存性の原因となるメカニズムには、肺の粘弾の変化や器械特性の不均等などの要素が知られています。COPDでは、呼吸細気管支を中心とする末梢気道の抵抗上昇や易虚脱性、それらによる不均等分布が周波数依存を起こしています


また喘息や肺線維症などの他の呼吸器疾患でも見ることができ、COPDと同様に周波数依存性を評価できますが、さらにMostGraphで判明する呼吸の周期依存のファクターと合わせることによって、新しい視点による呼吸器病態の診断の可能性を有してます

図Aは本装置で計測されるCOPD患者の抵抗の時間経過の一例であり、図B平均的な呼吸1周期分の経過を示したものです。吸気と呼気で周期的に変化する状態(ここでは「呼吸周期依存」と呼びます)の3D画像による可視化であり、本装置がもつ大きな能力の一つです。

( チェスト社のHPから 許可をいただいています)

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