高齢の方の大腸検査は、大腸CTをお勧めします。

御高齢、ここでは80歳以上の方のイメージで書きたいと思います。80歳代でもお元気で若く見える方もたくさんいますがすみません。

まずご高齢の方が大腸検査が必要になった場合は、まずは大腸内視鏡検査ではなく大腸CT検査をすること薦めています。

①内視鏡検査が大変な場合が多い。
まずは、内視鏡検査の場合は1.5Lから2Lほどの腸管洗浄液を飲みますが、これがしんどいです。また脱水等になってふらふらになることもあります。そして次いで検査となりますが、ご高齢の方の場合、なんらかのお腹の手術を受けたことがあったりで腸管の癒着があり痛みが出たりすることがあります。一般的に80歳以上の方には負担のかなり大きい検査と思われます。その点、大腸CTは下剤も少なく、また検査もガスを入れるだけなので、少し張りはありますが、十分許容できる検査と考えます。

②ポリープをとるのがいいとは限らない。
内視鏡検査の利点としてポリープが取れることが挙げられます。しかし、ポリープが全てがんになるわけではなく(圧倒的にならないものの方が多い)、また小さなポリープの場合進行して命にかかわるようなものになるまでは何年もかかることが多いです。それよりも、ポリープを切除したが、その後出血して再検査および入院が必要になってしまった(特に血をさらさらにする薬を飲まれている方)、といった経過でもともと元気だった方がこれをきっかけに歩けなくなってしまった、というような可能性もあり、かえって寿命が短くなることもありえます。
また、実際前の病院で80歳以上の方の大腸CTを約500件程度行いましたが、大腸CTでポリープを指摘したしたものの、その後内視鏡的ポリープ切除をやっていない方はたくさんおられますが、切除しなかったポリープががんになったことが原因で亡くなられた方はいません。

③進行がんの診断は大腸CTで100%可能
大腸がんは、進行がんでも手術により根治することも多いです。そのため進行がんは診断したいと考えます。その点、大腸CTは、自身の経験例でも100%診断可能、また他のデータをみても同様の状況であり大腸CTで十分診断可能と考えます。なお、腸を拡張しないただの腹部CT検査は、進行がんであっても見逃すこともあるので、ある程度のADL(歩いたり問題なくできる)があれば大腸CT検査を受けていただくことをお勧めします。
私の経験例では、大腸CTで進行大腸がんと診断した3名の80歳以上の方が手術を受けられましたが、全員根治的切除となり5年間再発なく経過しています。

これらの理由からご高齢の方には大腸CTをお勧めしています。ただし、見た目の年齢が若かったり内視鏡に抵抗があまりない方など、内視鏡検査ももちろん対応しますのでご相談ください。

飛鳥井香紀

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